警察小説
警視庁公安部・片野坂彰シリーズの第7弾! 文庫本書下ろしで、2025年12月刊行。 < プロローグ > は、急遽ミュンヘンに拠点を移した白澤香葉子を、訪欧の途次に片野坂が訪ねて、二人が語り合っている場面から始まる。白澤の現況を尋ねる会話の先に、二人の会…
ジョン・グリシャムの弁護士を主人公にした法廷ミステリー小説を一時期立て続けに読んでいた。その後出版されたグリシャムの文庫本を購入したまましばらく遠ざかってしまっている。そんな状況でこれが目に止まった。カバーの右肩には、カタカナ表記の著者名…
新聞の出版広告でこのタイトルを見て、興味を惹かれて読んでみた。 新聞広告で書名を見るまでは作者について知らなかった。奥書をみると、2004年に『奇蹟の表現』で第11回電撃小説大賞銀賞を受賞。2008年には『プラ・バロック』で第12回日本ミステリー文学大…
新聞の広告を読み関心を抱き、この作家の作品で初めて手にしたのがこれ。 「霧の向こう」という題で「小説新潮」(2016年10月号~2019年3月号)に連載された後、2019年8月に単行本が刊行された。 北海道の礼文島で昆布漁に携わる漁師見習いの宇野寬治は、あ…
2015年春から2016年にかけて、全国の新聞数紙に連載小説として発表されたものに加筆修正されて、2016年11月に単行本が刊行された。上掲画像は単行本の表紙。2019年11月に新潮文庫化された。調べてみると、2017年にWOWOWで連続ドラマ化されていた。 プロ…
エンマ様(楯岡絵麻)シリーズ第5弾! 文庫本が 2017年3月に刊行された。連作短編集である。短編4つが収録されている。 最初の二編は「『このムステリーがすごい!』大賞作家書下ろしBOOK」vol.13 (2016年6月)、vol14(2016年9月)に掲載され、後の二編…
新聞の広告で書名を見て、そのネーミングの特異さに興味をおぼえて読んでみた。 この作家の小説を読むのははじめて。警察組織としてはちょっとあり得ないのではと思われる人間関係の設定が、ユニークであるとともに、けっこうユーモラスなやりとりを含むスト…
『リオ』から始まった警視庁強行犯係・樋口顕シリーズも、これが第9弾になる。 本書は、「小説幻冬」(VOL.92~103) に連載された後、加筆・修正され、2025年11月に単行本が刊行された。 冒頭は、「九月一日。月がかわってもいつもと変わらない月曜日だ。だ…
単行本の最後のページを読むと、著者は「作家生活49年、オリジナル作品390冊以上」の活動をされている。私はこれまでに1,2冊読んだだけ。本書は新聞広告を見て、タイトルに興味を抱き読んで見る気になった。 本書について著者が <あとがき> でおもしろいこと…
この著者を私は全く知らなかった。新聞の出版広告をたまたま見て、タイトルに興味を抱き読むことにした。 単行本が 2014年3月に刊行された。 欧州のフランドル地方に設定された小国ベルクールと日本、シンガポールが舞台となる不法金融口座の解明・捜査にま…
エンマ様(楯岡絵麻)シリーズの第4弾! 2016年4月に刊行された。 本書も4つの連作短編である。 第一話 目の上のあいつ 第二話 ご近所さんにご用心 第三話 敵の敵は敵 第四話 私の愛したサイコパス ただし、第二話、第三話において楯岡絵麻のとる行動の一…
女刑事・楯岡絵麻シリーズの第3弾! 2015年4月に刊行された。 本書にも4つの話が収録されている。 第一話 目は口よりもモノをいう 第二話 狂おしいほどEYEしてる 第三話 ペテン師のポリフォニー 第四話 火のないところに煙を立てろ である。 それぞれに…
『サイレント・ヴォイス』に続く第2弾。2014年4月に刊行された。 第1作の連作短編集で、楯岡絵麻巡査部長が、取調室でどんな風に、容疑者から自供を引き出していくか、その行動心理の分析プロセスに引き込まれて行った。5編の短編で、異質な事件に対し、…
第3作の新聞広告を見て、「行動心理捜査官・楯岡絵麻」という副題に関心をもった。そこで、第1作をまず読んで見ることにした。 本書は 2012年11月に刊行された。 今までの警察小説とは一風変わったアプローチがユニークである。 舞台は主として警視庁本部…
著者の警察小説に警視庁捜査一課シリーズといえるものがある。一つは強行班七係の通称小林班でデカ長を務める大河内(おおこうち)茂雄とそのメンバーが捜査活動をする作品群。その中の一冊『無縁旅人』は読んでいる。一方、中本班のデカ長・庄野樹(たつき…
西武新宿線の下落合駅からほど近い、賃貸マンションの2階、6畳のリビングが妙正寺川に面している部屋で腐敗の進行した死体が発見された。キッチンとリビングの境目にうつぶせになった、まだ17,8か、もう少し下かもしれない大柄の娘の死体で、死後4,5日が経…
書名がちょっと変わっていたので本書を手に取った。この作家については全く知らない。本書との出会いが初めてである。奥書を読み、推理小説の分野で受賞されていることと本格派ハードボイルド作家と見なされていることを知った。 単行本が 2011年9月に刊行さ…
風間公親(かざまきみちか)が警察学校の教官として登場する「教場」シリーズを読み継いできた。 「新・教場」の第2弾がこれ! 2025年8月に単行本が刊行された。 新・教場シリーズと称した方がストレートよいのかもしれない。図書館本で読んだ。 『新・教場…
教場シリーズの第6弾! 教場教官の現在と、刑事指導官の過去を、往還した進行の故か、教場教官の立場に切り替わるにあたり、「新」が冠されたタイトルになっている。 奥書によれば「STORY BOX」(2021年7月号~2022年7月号)に6つの短編が順次掲載されたの…
教場シリーズの第4弾! 本書が初の長編小説。 「STORY BOX」(2018年8月号~2019年11月号、3ヵ月間隔)に連載された後、単行本が 2019年12月に刊行され、2020年12月に文庫化されている。単行本、文庫本ともに表紙は同じようだ。単行本で読んだ。 短編連作集…
教場シリーズの第3巻! タイトルの趣が異なるのは、警察学校の教場教官・風間公親の過去、つまり、刑事だった過去に遡る。だから、教場に0(ゼロ)が振られている。 本書もまた、短編連作集で6話が収録されている。単行本で読んだ。 「STORY BOX」(2014年…
教場シリーズ第2弾。第1作に続き、短編連作集でこちらも6話を収録する。 「STORY BOX」(2014年9月号~2016年1月号)に定期的に短編が連載され、大幅な加筆改稿を行い、単行本が 2016年2月に刊行された。2017年2月に文庫化されている。 『教場』のエピロ…
新聞で、テレビドラマの宣伝が目に留まり、原作を読んでみようかと思ったのがきっかけ。本著者の小説を読んだことはなかった。これが最初となる。本書は短編連作集で6話が収録されている。 初出は「STORY BOX」(VOL.1~VOL.18)に順次掲載されたという。全…
スカーフェイス・シリーズ第4弾! 文庫書下ろしで、2021年9月に刊行された。 プロローグは、元自衛隊・特殊部隊に所属していた俊数にオペレイターから電話がかかる。それが始まり。 俊数の妻と子は自宅のリビングで4人の少年により殺害された。加害者は当…
スカーフェイス・シリーズの第3弾! 文庫書下ろしで、2019年8月に刊行された。 この第3弾の実質的タイトルは、<bloodline>。念の為に手元にある英和辞典を引くと、「血筋、血統」と訳されている。本作の根底にあるテーマは「血筋」そのものである。だが、その血筋の意</bloodline>…
スカーフェイス・シリーズの第2弾! 文庫本が 2019年8月に刊行された。 プロローグは、異様な場面描写から始まる。四方をコンクリートに囲まれた殺風景な部屋で、天井近くのスピーカーから聞こえる指示に従い、中年男が死体から耳と手首を切断し、眼球と心…
29歳独身の淵神律子巡査部長が主人公。 律子は警視庁捜査一課強行犯捜査四係に所属していた時、元岡繁之巡査長とともに、ベガと呼ばれる連続殺人犯をビルに追い詰めた。だが、二人ともベガの持つ刃により負傷する。追い詰めたはずのビルが、実はベガが周到に…
萩尾警部補シリーズの一冊。『確証』『真贋』『黙示』に続く単行本の第4弾と思う。 7つの短編が収録された短編連作集。 奥書を読むと、2作品は過去の共著の文庫本からの再録。5作品は「小説推理」(2022年12月号~2025年6月号)に随時各短編が発表されたも…
この警察小説、読後印象をひと言で言えば、負の連鎖をリアルに描きだした作品。 哀しみと切なさ。不条理な状況をどう耐え抜けるか、そういう思いが溢れてくる。 読後の余韻は、つらいな・・・・・・。そして、刺さってくる視点が内在する。 奥書を読むと、「週刊新…
東京湾臨海署安積班シリーズで未読だったものを読んだ。地元の図書館本を借りた。 最新刊『天狼』(2025年3月)を先に読んでしまい。2024年3月刊行の本書を見過ごしていた。 本書は、角川春樹事務所発行の『ランティエ』(2022年12月号~2023年9月号)に各短…